患者数の多い精神疾患|うつ病の診断方法|心にも休息が必要な時代
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患者数の多い精神疾患

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病気の鑑別の基準

仕事と家庭の両立が必要となる機会が増えたうえに、職務内容や学校での学びが高度化し、現代ではストレスを抱えやすくなっています。蓄積したストレスは慢性的な疲労感に繋がるほか、うつ病を代表とする精神疾患に繋がることもあります。うつ病は気分障害に分類され、世界的にも圧倒的に患者数が多くて日本でも効果的な治療が模索されています。気分障害は不安や悲しみといった症状が特徴なので、正常な範囲内の感情としっかりと区別する必要があります。診断は基本的に医師が行い、現在悩んでいる精神的な苦痛が精神疾患に当てはまるのかどうかを、主に慢性かどうかに着目して鑑別します。悲しい出来事や不安になるライフイベントを抱えていると、誰でもマイナスの感情が現れるように、具体的な出来事に対して感情が湧いてくるのが通常です。一方、うつ病では何かの出来事をきっかけに、その出来事が収まった後でも慢性的に気分の落ち込みが生じるという特徴があります。一般的にうつ病の治療で使われる抗うつ薬と呼ばれる処方薬には、眠気や身体のだるさなどの副作用が生じることがあります。これは気分障害で溜まった疲労を取り除くために薬の作用で心身を休ませる効果と表裏一体であり、治療には欠かせないものです。しかし、誤った診断で実際はうつ病でない方が抗うつ薬を服用してしまうと、日常生活に支障が出るほどの眠気などの副作用が生じることがあります。そのため、現在の気分障害は長期的に経過を観察したうえで慎重に診断されるという特徴があります。

他の疾患との類似性

うつ病の疑いがあって心療内科・精神科を受診する際は、自分の症状をできる限り客観的に把握してまとめておくことが大切です。その理由としては、気分障害に分類される疾患の多くは重複した症状を持つということが挙げられます。代表的な精神疾患とされる双極性障害は、躁うつ病と呼ばれることもあるように、気分の高揚と落ち込みを繰り返す特徴があります。服薬による治療が欠かせないこの病気ですが、抗うつ薬を投与すると躁状態がかえって悪化することが多いということが知られています。しかし、躁状態の時は患者自身も周囲もそれが疾患によるものだと気づきにくく、医療機関を受診するのはうつ状態になっている時が多いです。そのため、本当は双極性障害であるにも関わらずうつ病として診断されることがあります。このように誤った診断を避けるために自分の症状をしっかりと理解することが欠かせませんが、うつ状態でエネルギーが低下しているとなかなか自分の症状を自覚できません。そこで役立つのが、インターネット上に多く存在する精神疾患のセルフチェックで、特にDSMという精神科医が診断の際に用いる基準を採用しているものを使うことが大切です。DSMは精神疾患全般の診断基準を定めたもので、症状が重複しがちな気分障害について細かく分類し、誤った診断の可能性を最低限にすることを目指しています。専門家である精神科医はDSMを利用して患者の症状や病名を見極めますが、患者や家族などの協力できる方があらかじめチェックシートを用いて症状をまとめておくことで、より正確な診断を下しやすくなります。心療内科や精神科を受診する際には、症状を可能な限り正確に医師に伝えられるように注意しましょう。